美容のヒフ科学 9版
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2010年4月(初版1965年)
安田利顕 著 漆畑 修 改訂
どこの化粧品会社とも顧問的な立場をとってはいけないというのである.それは,色がついたら,美容に関して,とくに化粧品について,ざっくばらんなことをいえなくなるし,また,いっても人々が,その意見をきいてくれなくなるからというのである.これほど有難いと思った忠告を経験したことがない.その間,正しいことをいって,化粧品関係の人々に,文句をつけられたこともしばしばあった.
しかし,その間に考えたことは,美容界で余りに正しい知識が知られずに,いろいろのことが語られているということである.営業的なPRのために,技術者の正論が無視されていることを知る機会も少なくなかった.しかも,化粧品を使っている消費者は,クリームの種類,その本質,正しい使い方も知らずに,買っているにすぎないこともよくわかってきた.そういうなかから,私が考えたヒフのキャッチ・フレーズは,「ヒフは生きている」ということである.